足の変色と下肢静脈瘤|本厚木駅徒歩1分の血管外科クリニック本厚木
下肢静脈瘤とは、足の静脈の弁が正常に機能しなくなることで血液が逆流し、皮膚の表面近くにある静脈が拡張した状態で蛇行した結果、足の血管がボコボコと浮き上がったように見える疾患です。
日本人では約10人に1人が下肢静脈瘤に罹患していると言われており、年齢とともに静脈の血液を押し上げる筋肉や弁が衰えるため、高齢者のほうが発症率が高い傾向にあります。
下肢静脈瘤は良性で命に関わる病気ではありませんが、自然に治癒することはありません。症状としては、足のむくみやだるさなどの他に、皮膚がかゆくなる(うっ滞性皮膚炎)、こむらがえり(寝ている時に足がつる)、皮膚が茶色く変色していく(色素沈着)等があります。下肢静脈瘤を放置すると症状が悪化し、「うっ滞性皮膚潰瘍」と呼ばれる潰瘍ができる恐れもあります。
下肢静脈瘤が進行することによって静脈の血液が静脈内に溜まり、足の皮膚に炎症が起こることをうっ滞性皮膚炎といい、赤み・かゆみ、変色などの症状が現れます。
症状が進行していくと、皮膚の代謝が低下することで古い角質が溜まっておき、皮膚が硬くくすんだ状態になります。また、毛細血管が破れやすい状態になることで内出血が起こり、血液の鉄分が皮膚に沈着することで、皮膚の色が茶色や黒色へと変色していきます。
更に症状が進行し、最も症状が重い状態になると、「うっ滞性皮膚潰瘍」を発症する可能性があります。うっ滞性皮膚潰瘍とは、下肢静脈瘤が進行して皮膚がなくなり、皮下組織が露出している状態のことを指します。慢性的な痛みを伴い、日常生活にも支障をきたす疾患で、治療を開始してから数カ月、数年と時間がかかる場合があります。
うっ滞性皮膚潰瘍は軟膏塗布による治療のみでは効果は現れず、手術による静脈の処置と弾性ストッキングによる圧迫療法を行わない限りは改善することはありません。足が茶色や黒色へと変色している場合は、早めに検査を実施し、症状が進行する前に対策を行うことが大切です。
下肢静脈瘤の治療は、外科の中でも血管外科が専門です。血管外科クリニック本厚木では、下肢静脈瘤を原因とした足の変色に対し、患者の皆様一人ひとりの症状に合わせて主に下記のような治療を行っております。

弾性ストッキングによる圧迫療法
弾性ストッキングを着用し、下肢を圧迫して圧力をかけることで、足の静脈に滞留している静脈のうっ滞を軽減します。
ドラッグストアなので市販されているむくみ予防のストッキングと医療用の弾性ストッキングの違いとしては、医療用のものは、十分な圧があり、また、足先から段階的に圧力がかかるように設計されており、症状の悪化を防ぐ点において優れています。
しかし、一旦悪くなった静脈そのものが元の状態にもどるわけではなく、脱いでしまうと元の病態に戻ってしまうため、症状をコントロールする、再発を予防するには意味がありますが、根本的な治療としては、手術になります。

下肢静脈瘤のカテーテル治療 血管内焼灼術と血管内塞栓術
下肢静脈瘤の患者さんの中でも特に足に変色があり、うっ滞性皮膚炎を伴っている方は、大伏在静脈や小伏在静脈と呼ばれる表在静脈の弁不全と伴っている場合が多く、カテーテルを使用した血管内治療を行います。
うっ滞性皮膚炎の方は、同部位の皮膚が硬化しており、皮下の癒着も強く、その部位の切開を伴う手術では、創部の治癒に時間がかかったり、適切に血管を処理することが難しくなります。カテーテルによる血管内治療は、皮膚を切開せず、穿刺により弁不全の血管を処理するため、うっ滞性皮膚炎の治療に向いている治療といえます。また、硬化療法と呼ばれる硬化剤を針で注入する治療も、同様に針の穿刺による治療のため、組み合わせて施行することがあります。
カテーテルによる血管内治療には、高周波やレーザーをつかった血管内焼灼術や医療用の医療用接着剤(グルー)を注入する血管内塞栓術(グルー治療)があります。どちらも体への負担の少ない治療になります。
本厚木駅から徒歩1分のところにある血管外科クリニック本厚木では、それらの治療を熟知した、約30年の経験豊かな外科医の院長による、患者様一人ひとりに合わせた「優しい治療」を日々心掛けております。
まず初診時には診察室で静脈瘤の診察を行い、その後超音波検査を実施します。
超音波検査では、静脈の弁不全の有無や範囲、深部静脈の開存の具合、穿通枝とよばれる深部静脈と表在静脈の交通している枝の具合、動脈の血行の状態をチェックします。検査の結果、手術に適応のある方に対しては、手術の説明を行います。同意を得られた方は、相談の上、手術日を決定し、術前検査や弾性ストッキングのサイズ測定、手術前後の注意点などの説明を行います。
手術は日帰り手術で、歩行して帰ります。術後は、翌日もしくは翌々日に再診いただく、術後の診察、検査を行います。術後約1カ月は、日中にハイソックス型のストッキングを履いて過ごしていただきます(場合によりストッキングを履かない場合もあります)。
術後約1カ月後に再診し、超音波検査を実施し、経過観察します。その後は、半年後に再診し、経過や再発の有無など観察します。問題がなかった場合は、定期通院が終了となります。
下肢静脈瘤は10人に1人が発症している疾患で、特に立ちっぱなしの職業の方が発症しやすい病気です。
下肢静脈瘤になると、足の血管がボコボコ浮き出たり、足にむくみやだるさといった症状が起こります。脚のむくみ・ぼこぼこなど、気になる症状がある方は、神奈川県厚木市に開院した血管外科クリニック本厚木までお越しください。
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