2026年1月27日

大和市にお住いの型で、足がむくむ、足の血管がボコボコ浮き出ているといったお悩みはありませんか?
このような症状がある場合、「下肢静脈瘤」という病気が隠れている可能性があります。
下肢静脈瘤は、進行すると見た目の問題だけでなく、痛みやかゆみ、皮膚炎や潰瘍など、日常生活に大きな支障をきたすこともある疾患です。一方で、現在は日帰りで受けられる低侵襲な治療が普及しており、適切なタイミングで治療を行えば、多くの方で症状の改善が期待できます。
当院は下肢静脈瘤治療を専門的に行っており、一人ひとりの病状や生活背景に合わせた治療プランをご提案しています。
下肢静脈瘤とは
下肢静脈瘤は、足の静脈にある「逆流防止弁」がうまく働かなくなることで、血液が心臓へ戻りにくくなり、重力の影響で足の静脈に血液がたまり、血管が太く蛇行してしまう病気です。
日本では成人の約10%、つまり「10人に1人」が下肢静脈瘤を持っているとされ、とくに女性に多いことが知られています。

下肢静脈瘤の原因
下肢静脈瘤の根本的な原因は「静脈弁の機能不全」です。通常、静脈内の弁が血液を一方向(心臓側)へ流れるように調整していますが、この弁が壊れたり緩んだりすると、血液が逆流して足の静脈にうっ滞し、血管が拡張・蛇行してしまいます。
具体的な下肢静脈瘤の原因としては以下が挙げられます。
・長時間における立ち仕事
教師、看護師、美容師、販売業など、一日を通して立ちっぱなしの職業では、足の静脈に負担がかかりやすくなります。
・体質・遺伝的要因
下肢静脈瘤の方が家族の中にいる場合、発症するリスクが高まるとされています。両親のいずれかが下肢静脈瘤の症状を持っているケースでは、子どもの発症リスクは約40%まで上昇することを日本静脈学会が報告しています。
・出産や妊娠
妊娠に伴うホルモン変化や、子宮が大きくなることによる骨盤内静脈の圧迫が影響し、下肢静脈瘤が起こる可能性があります。出産経験のある女性は、未経験の女性と比べて下肢静脈瘤を発症する可能性が約3倍程度とされています。
・加齢
年齢とともに血管の弾力性が低下し、静脈弁のしまりも悪くなっていきます。
・肥満
体重が増えると下肢の静脈にかかる圧力が増し、弁の機能不全を招きやすくなります。
下肢静脈瘤の症状
下肢静脈瘤の症状は軽い症状から重症例まで様々ですが、次のような変化が見られるケースが多いです。
・見た目の変化:ふくらはぎやすねの表面に、青〜紫色の血管がクネクネと浮き出る。数珠状やこぶ状に盛り上がった血管が目立つ。

・むくみ:とくに夕方〜夜にかけて、足首やふくらはぎが太くなる。立ち仕事のあとに靴がきつくなる、靴下の跡が強くつく等。
・だるさ・重さ・こわばり:「足が重い」「張る」「つりやすい」といった自覚症状が起こる。長時間立っていると悪化し、横になって足を高くすると軽くなることが多い。
・痛み・痒み:症状が進行することで、鈍い痛みやヒリヒリ感、皮膚のかゆみを伴う。
気温が高い季節や入浴後に症状が強く出る場合もあり。
・皮膚の変色:重症化により、足首周囲の皮膚が茶色〜黒っぽく変色する。血行不良により皮膚の栄養状態が悪くなり、湿疹や皮膚炎を生じやすくなる

・皮膚炎・湿疹:血行不良により皮膚の栄養状態が悪くなり、湿疹や皮膚炎を生じやすくなる
・潰瘍形成:更に悪化が進むことにより、足首周囲の皮膚がただれて潰瘍(かいよう)を形成する。静脈性潰瘍は治りにくく、再発も多いため、下肢静脈瘤のなかでも重い合併症のひとつ。 日本静脈学会のデータでは、「何となくおかしい」と感じる初期症状から、はっきりとした症状が出るまでに平均5年ほどかかるとされ、10年以上放置した人の約15%に、皮膚の変色や潰瘍といった重度の合併症が見られたと報告されています。早期の受診が大切です。

下肢静脈瘤の日帰り手術
当院では、入院の必要がない日帰り手術を中心に、病状や静脈の形状に応じて以下のような治療法を組み合わせています。
●血管内焼灼術
血管内焼灼術は、現在、世界的にも標準治療として広く普及している方法で、細いカテーテルを静脈内に通し、レーザーまたは高周波の熱エネルギーで不良となった静脈を内側から焼いて閉塞させる治療です。

<メリット>
・皮膚の切開がほとんど不要(2〜3mm程度の針穴のみ)
・術後の痛みが比較的少なく、回復が早い
・再発率が低く、5年後の再発は約5%と報告されている
・保険適用が可能
<注意点>
・術後に圧迫ストッキングの着用が必要(1~2週間程度)
・非常に太い静脈瘤や蛇行が強い場合は適応外となることがある
・まれに皮膚のヤケドや神経障害などの合併症が起こる可能性がある
●血管内塞栓術(グルー治療)
医療用の特殊な接着剤(シアノアクリレート)を静脈内に注入し、血管を「のり付け」するように閉塞させる比較的新しい治療法です。2019年から健康保険の適用となりました。
<メリット>
・熱を用いないため、熱傷など熱関連の合併症リスクが極めて低い
・麻酔量を少なくでき、処置中の痛みが非常に少ない
・術後の弾性ストッキングが不要、もしくは短期間で済む
・手術当日から入浴や通常の生活に戻りやすい
・保険適用が可能
<注意点>
・術後に血管がしこりのように触れたり、突っ張る感じが残ることがある
・比較的新しい治療のため、長期的な成績に関するデータがまだ限られている
・ごくまれに接着剤に対するアレルギー反応が起こる可能性がある
●ストリッピング手術(静脈抜去術)
古くから行われてきた外科的手術で、皮膚を小切開して静脈にワイヤーを通し、病変静脈をまるごと抜き取る方法です。現在は血管内焼灼術が主流となっていますが、静脈が非常に太い場合や走行が複雑な場合などには、今なお有効な選択肢となります。

<メリット>
・太い静脈瘤や高度に蛇行した血管にも対応できる
・長期的な治療成績に関するエビデンスが豊富にある
・一度の手術で広範囲の静脈瘤を処理できる
・保険適用が可能
<注意点>
・他の方法に比べると、傷跡がやや目立ちやすい
・術後の痛みや内出血が比較的強く出ることがある
・日常生活への完全な復帰まで2〜4週間程度を要することが多い
・約1か月程度の弾性ストッキング着用が必要
・神経損傷や皮膚の色素沈着といった合併症のリスクがある
「夕方になると足がつらいが、歳のせいではないの?」「見た目は気になるけれど、治療が必要なのか分からない」「どの治療法が自分に向いているのか不安」など、様々な疑問や不安を持たれて受診される方が多くいらっしゃいます。
当院の下肢静脈瘤日帰り手術
当院では、日本有数の施設である母校の慈恵医大 外科学講座に所属し、外科医・血管外科専門医として数多の手術を経験した院長による、下肢静脈瘤に対する日帰り手術を専門的に行っています。
また、当院では高性能の超音波診断装置を導入し、静脈の逆流の有無や範囲、深さなどを詳細に評価したうえで、患者様ごとに最適な治療方針を立てています。
治療後のフォローも重視しており、術後の定期的な診察や再発予防のための生活習慣の指導、弾性ストッキングの正しい使用方法のアドバイスなども実施しております。
下肢静脈瘤の診断・治療には、超音波検査を含めた専門的な評価と、静脈疾患に精通した医師の経験が不可欠です。そのため、下肢静脈瘤を専門に取り扱う医療機関での診察をお勧めします。

下肢静脈瘤の放置リスク
下肢静脈瘤は「命に関わる病気ではないから大丈夫」と考えられ、そのまま放置されてしまうことが少なくありません。しかし、適切な治療を受けずに進行すると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。
まず、拡張した静脈の内部に血液のかたまり(血栓)が生じ、血管の壁に炎症を起こす静脈炎・血栓形成がみられることがあります。
この状態になると、患部の痛みや赤み、熱をもったような熱感が出現し、歩行や日常生活に支障をきたすこともあります。
また、足の静脈に血液が滞る「うっ血」の状態が続くと、皮膚への栄養が十分に行き渡らなくなり、かゆみを伴う湿疹や皮膚炎が起こりやすくなります。こうした皮膚トラブルは慢性化しやすく、掻き壊しによる二次的な悪化を招くこともあります。
さらに、長期間にわたりうっ血が続くと、足首の周りの皮膚が徐々に茶褐色から黒褐色へと変色していく「色素沈着」が生じます。見た目の問題だけでなく、皮膚の状態が脆くなり、次に説明する潰瘍の前段階となることもあります。
合併症の中でも特に重いものとして、「静脈性潰瘍」が挙げられます。これは、血行不良が極端に進行することで皮膚が崩れ、ただれたような傷(潰瘍)を形成する状態です。一度できてしまうと治癒までに長い時間を要し、治った後も再び同じ部位に潰瘍を繰り返しやすいという厄介な特徴があります。
このように、下肢静脈瘤は放置すると見た目以上にさまざまな合併症を招く可能性があるため、早めの受診と適切な治療が重要です。
神奈川県大和市から当院へのアクセス
最寄り駅:本厚木駅(小田急線)から徒歩1分
住所:神奈川県厚木市中町2丁目1番18号TRUNK本厚木3F
血管外科クリニック本厚木
院長 黒澤弘二
- 日本脈管学会認定脈管指導医/専門医
- 日本血管外科学会認定血管内治療医
- 下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医/実施医
- 弾性ストッキング圧迫療法コンダクター
- 日本フットケア足病医学会認定師